男爵家の葡萄液 Story

あの人の笑顔を思いうかべて。 富岡葡萄液を飲むと、
そんな言葉が頭に浮かんできます。
富岡葡萄液の歴史を紐解くと、
かつて千葉の九十九里から富岡家に嫁ぎ、
この葡萄液をつくった一人の女性
富岡清さんに辿りつきます。
津田塾大学で英語を学び、
英和大学でも教鞭をとっていた清さんは、
当時としてはとてもハイカラな女性でした。
この葡萄液をつくることも、
アメリカの雑誌の中にあった朝食の風景を見て、
思いついたといわれています。
富岡葡萄液は、ブラック・クイーン、
ベリー・アリカント、マスカット・ベリーAの
3種類の葡萄を使用しています。
葡萄畑は甲府盆地を見下ろす
標高400mのなだらかな傾斜地にあります。
甲府市善光寺は、甲府市の中でも
最も葡萄栽培が育つところだと言われています。
甲府市の善光寺のぶどうの発展を支えたのが、清さんの舅、富岡敬明です。
敬明は明治5年、山梨県の副知事として約1年間赴任、
その後、熊本県へ移り、16年間、知事として活躍しました。
退官後は、男爵号を授けられました。 終の住処として選んだのが、甲府市の善光寺で、清さんがつくった葡萄液の元となった 葡萄の木は
敬明が植えたと伝われています。
現在、敬明が明治6年に建てられた自宅は、国の指定文化財になっています。
年間降水量も少なく、
太陽が1年中降り注ぐ大地は、
水はけも良い粘土土質で、
上質の甘い葡萄が収穫できます。
葡萄は結実するまでは無農薬、
結実してからは無農薬で栽培しています。
共生させた雑草も、来年以降のための、
すき込みをしています。
葡萄液のつくり方は代々受け継がれてきたもの。
葡萄は大きな蒸気釜で加熱処理。
醗酵を防ぐために手早く処理をし、
潰して加熱したもろみを布袋に移して、
圧力をかけて搾ります。
圧搾した果汁をタンクに移して密閉。
約半年から2年間寝かせ、熟成。
熟成するうちにとてもまろやかな芳醇な味になり、ポリフェノールも多くなります。
「葡萄液を絶やさないでほしい」
という清さんの気持ちで受け継ぎ、
今年で83年目の葡萄液は今年もつくり続けられています。
男爵・富岡敬明が植えた
1本のぶどうの木からはじまった葡萄液づくり。
濃厚なまでの味をぜひ味わってみてください。